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HIROYUKI TAHARA - ブランドエクスペリエンス

ブランドエクスペリエンス

モックアップ画像

株式会社SUBARUにおいて、ブランド戦略の一環として、ブランド体験をデザインするためのフレームワークを作成しました。このフレームワークは、デザイナーが従来の領域を超えて何ができるのかを示し、SUBARUの価値を深く伝えることでユーザーとのつながりを強化することを目的としていました。

この取り組みの主な目的は、SUBARUの良さを自発的に広めてくれる熱狂的なコアファンを増やすことでした。そのための仕組みはシンプルですが、ブランドにとって非常に意義深いものでした。SUBARUの車を「知る」「買う(借りる)」「乗る」「保つ」「別れる」「買い替える」というすべてのブランドタッチポイント(お客様接点)を「仲間とのコミュニティ」として再定義し、使い手(お客様)と作り手(SUBARU側)の双方にとって嬉しい体験を提案することを目指しました。これにより、普通のユーザーが次第にファンになり、最終的には熱狂的なコアファンに進化していく仕組みを描きました。

Artwork

アートワーク01

しかし、このアプローチには大きな課題もありました。それは、従来の部署ごとに明確に分けられた役割(領域)を超えた活動が必要であるという点です。この「誰がその変革を始めるのか?」という問いに対する答えは、私は「デザイナー」であるべきだと考えました。

時代とともに、経営者がデザイナーに求める役割も進化しています。従来の美的追求や問題解決に加え、課題を発見し、解決の糸口を見つけ出す力が求められるようになっています。この変化はデザイン部にとっても大きなチャンスです。デザイナーは単に絵を描ける人ではない。このプロジェクトを通じて、デザイナーが会社全体の中でどれだけ価値を持つ存在なのかを証明し、デザインの重要性を高めていけると確信しました。

アートワーク04
アートワーク05

日本独特の年功序列や部門ごとの壁など、組織文化の課題があり、大きな変革はすぐには実現できませんでしたが、このプロジェクトをきっかけに、他部署との協業プロジェクトに関わる機会が増えたことは一つの進展だったと感じています。

このプロジェクトは、単なるフレームワーク作成にとどまらず、「デザインとは何か」を再定義する挑戦でした。デザインは美しさを形にするだけでなく、課題を解決し、価値を創出する力を持っている。そうしたデザインの可能性を社内で示すことができたのは、大きな意義があったと思います。

DATE
2018
CLIENT
株式会社SUBARU
URL
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TAGS
Branding
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