ラムズデザイン株式会社
ラムズデザイン株式会社で、自動車のHMI(ヒューマンマシンインターフェース)開発を担当し、インストルメントパネルのデザインアイデーションおよびメーターオープニングの作成を行いました。未来の車両におけるドライバーインターフェースの革新を目指すもので、2025年から2030年に搭載される次世代車両のメーターデザインに焦点を当てました。
プロジェクトのテーマは、「2025年から2030年に搭載される次世代車両のメーターデザイン」です。このデザインは、急速に進化する自動車産業のトレンドと、それに伴うユーザーの価値観の変化を反映することを目指しました。特に、シェアリングやサブスクリプションサービスの普及により、車の使い方が大きく変わりつつある点に注目しました。これに基づいて、架空のシェアリングEV車に搭載されるメーターシステムのアイデアを具現化しました。
時代背景として、現在の日本都市部では、EVのシェアリングカーが急速に公共交通手段として定着し始めており、これは世界中の新車販売データにも顕著に現れています。この背景を踏まえたうえで、ユーザーのニーズに合わせた先進的なインターフェースを設計しました。
Artwork
デザインにおいては、従来のアナログ的な要素である「針」や「目盛り」を取り除き、より直感的で視覚的に洗練されたクリーンなデザインを採用しました。これにより、インターフェースがより現代的でスタイリッシュになり、ユーザーが車の機能を簡単に理解できるようになっています。
さらに、マップ表示機能には、気温や時刻、走行距離、目的地までの所要時間など、ユーザーの好みに合わせてメーターの配置を外側に設定できる柔軟なレイアウトを取り入れました。これにより、ユーザーは必要な情報を一目で確認できるだけでなく、各種設定が直感的に調整できるようになります。
また、ドライビングモードやシーンに応じて、インターフェースのカラーを調整できる機能も提案しました。これはスマートフォンやパソコンの壁紙を変更する感覚で、車の内装やインターフェースがその時の状況に応じて変化し、ユーザーにパーソナライズされた体験を提供します。このカスタマイズにより、同じ車両でも異なるユーザーの好みにぴったり合った設定が可能となり、より多くの人々にとって魅力的な車になります。
照明やディスプレイの調整は安全性にも貢献することが科学的に証明されています。ドライバーが運転中に目の疲れや眠気を感じることを防ぐため、インターフェースの色調や明るさを変えることで、事故のリスクを減少させ、より安全な運転環境を提供することができます。この機能は、ドライバーの注意力を保つために非常に重要な要素となります。
このプロジェクトを通じて、未来の車両がどのように進化するのか、そしてそれに伴ってインターフェースがどのようにユーザーのニーズに対応するのかを明確に示しました。
- DATE
- 2020
- CLIENT
- ラムズデザイン株式会社
- URL
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- TAGS
- Product Design